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敵を知り己を知れば百戦殆うからず
孫子春秋時代 — 544–496 BC

原文 — 漢文 知彼知己者、百戰不殆。 読み下し:彼を知り己を知れば、百戦して殆(あや)うからず。

出典『孫子』謀攻篇。今からおよそ二千五百年前、春秋時代の兵法家・孫武がまとめたと伝わる、世界最古級の兵法書である。

意味敵の実情と、自軍の実力。その両方を正しく把握していれば、幾度戦っても危うい目には遭わない、という戦いの大原則。孫子はこの直後に、「敵を知らずして己を知れば一勝一負(勝率は五分)、敵を知らず己も知らなければ必ず敗れる」と続け、“知”こそが勝敗を分けると説いている。

現代への教訓競合と市場を読む力(敵を知る)と、自社・自分の強みと限界を見極める力(己を知る)は、経営とキャリアの両輪である。情報の精度がそのまま勝率になる一方、孫子の眼目はむしろ「戦わずして勝つ」こと——無謀な勝負を避け、勝てる状況を選ぶ判断にこそ、この一句の真価がある。

竹簡『孫子』写本 — Photo: vlasta2 / Wikimedia Commons (CC BY 2.0)
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